二つの誘導で24時間の心電図を記録する検査です。動悸やめまい、胸痛など症状がある時の心電図を捉えることが主な目的ですが、症状がなくても治療が必要な不整脈の有無を調べることができます。

動悸は脈が速くなった時や脈が乱れた際に感じます。その症状がある時の心電図をとれば、治療が必要な不整脈があるか否かはほぼ診断できます。不整脈がなく脈が速ければ心不全が疑われ心エコー検査など不整脈以外の心臓病を調べていくことなりますが、全く異常がない場合も多くみられます。これは心臓神経症と言って、感じる側の異常であり、心臓の病気ではありません。めまいやふらつきは脈が遅くなる不整脈によって、脳に送られる血流が一時的に途絶えて起こっていることがあります。放置すると失神(意識をうしなうこと)を起こすようになり危険です。その治療としてペースメーカーの植え込み手術が行われます。この診断にホルター心電図は欠かせません。

心臓は血液を絞り出すように働く筋肉でできています。からだのほかの部位の筋肉と同じ様に、心臓も心臓の筋肉を養う(冠動脈という)血管から血液をもらって働いています。動脈硬化により冠動脈の一部に狭いところ(冠動脈狭窄)ができると、運動時など心臓の筋肉がたくさん働いた時や、そこで養われている筋肉は働くのに必要な血液がもらえない状態になります。この状態を(心筋)虚血状態といい、その際心電図に虚血を表す(ST低下やST上昇という)異常がみられます。この時に胸の痛みや圧迫感、胸苦しさという症状を感じるのが狭心症です。また冠攣縮といって冠動脈一部が縮み上がった際にも虚血が起こり、狭心症(冠攣縮性狭心症)を呈します。狭心症は、症状のない時には心電図に異常がみられないので、症状がある時の心電図を捉えることが重要であり、ホルター心電図は(特に冠攣縮性狭心症には)最も適した検査です。

*動脈硬化による狭心症(労作性狭心症)は運動することで虚血が生じるので、運動しながら録る運動負荷心電図の方がホルター心電図より診断価値が高いです。ただ重症な冠動脈狭窄があると直ちにカテーテル治療が必要になることがあるので、当クリニックでは行っていません。

 

田無循環器クリニック(t-j-c-suesada.com)