心電図・脈波検査
1.心電図検査
心臓の中を流れる電気を絵にしたもので、不整脈や狭心症、心筋梗塞や心肥大など多くの心臓病を見つける手がかりとなる検査です。
2.ホルター心電図
二つの誘導で24時間の心電図を記録する検査です。動悸やめまい、胸痛など症状がある時の心電図を捉えることが主な目的ですが、症状がなくても治療が必要な不整脈の有無を調べることができます。
通常結果の解析は検査センターに依頼するため、結果説明は検査1週間前後に再受診して頂いて行われますが、当クリニックでは解析装置を装備しているため、検査終了後直ちに説明することが可能です。
3.イベントレコーダー
ホルター心電図が24時間すべての心電図を記録するのに対して、動悸やめまい、胸痛など症状がある時のみ、スマートフォンのような器械を体に当てて心電図を記録する装置です。個人購入もできますが、当クリニックでは7~10日間貸し出しています。
4.24時間自由行動血圧計
ホルター心電図と同様の装置ですが、日中30分毎、夜間1時間毎に血圧と心電図を記録する検査です。高血圧診療に役立つのみでなく、めまい、失神の原因を調べることができます。
5.PWV(脈波伝播速度)/ABI(足関節上腕動脈血圧比)
両側手首と両側ふくらはぎにカフを巻いて血圧を測りながら、伝わってくる脈を波形に表す検査です。心臓から手首と足首に伝わる脈の時間のずれから脈の伝わる速さ(PWV)が計算されます。若年者のPWVは秒速15メートルぐらいですが、高齢者では血管が硬くなり弾力性がなくなることにより秒速25メートル以上になります。これを利用して血管年齢が算出されます。
足首の血圧と手の血圧の比率をABIと言います。動脈硬化により足へ行く血管が狭くなったり、詰まったりするとABは下がります。健常者のABIは1.1~1.2ですが、ABIが1.0以下であれば、下肢の動脈硬化が疑われ、0.5以下になると壊疽に陥る危険があります。